来る5月、オランダでテキスタイルフェスティバルという国際的なイベントが行われます。これは5年に一度開催されるもので、今回の開催地はライデンです。
私たちオレンジハートでは、同フェスティバルの開催期間中、前回のてるてるぼうずと羊毛フェルトを用いた活動を通じて出会って以来やり取りを続けている、日本羊毛フェルトクラフト協会の渡邉加奈子代表と協会メンバー創作によるニードルフェルト作品の展示会を行い、フェスティバルに参加することになりました。渡邉加奈子さんは、福島でのてるてるぼうずお届け会の際、小学校での羊毛フェルトワークショップのお手伝いのために東京からおいでくださったり、東京オランダ大使館でのお届け会の際には協会メンバーとともに全面的にご協力くださったりし、プロジェクトが大変お世話になった方です。今回は、渡邉さんが(新婚!)旅行を兼ねてライデンにいらっしゃるというので、それに合わせてこの展示を企画しました。
東京からやってくるニードルフェルト作品の例を写真で一枚だけご紹介します。
当展は、オランダのアーティスト、コリー・クーネンさんのおもしろい作品との組み合わせで行います。コリーさんの一連の展示作品は〈迷子の手ぶくろファミリー〉、これは持ち主不明の落し物の手ぶくろをさまざまなリサイクルの布やビーズその他を用いての創作で、なんとも不思議な手ぶくろアニマルたちです。コリーさんは、ライデンの小学校でこのような手ぶくろアニマルを子どもたちと一緒に創作するクラスも持っているそうです。
また、この展示には、福島県楢葉町のいわき市にある仮設住宅で過ごされている方々が震災後作り続けている和布細工の展示コーナーも設けます。2013年11月のてるてるぼうずの福島でのお届け会の際、プロジェクトでは楢葉町の小学校(いわき仮設校舎)へも伺い、子どもたちとともにフェルトのお日さま作りをしました。國森は、それに先立ち、同年の7月に準備打ち合わせのためにいわきへうかがった際、いわきにある楢葉町の仮設住宅へも連れて行っていただき、お話を聞かせていただいたりもしました。
楢葉町は福島第一原子力発電所から20km圏ゾーンの最も外側にあり、これまでの4年間は昼間のみ、数時間の帰宅が許可されていたところですが、ちょうどこの4月から避難解除、準備宿泊ができるようになるとのことで、住民の方々は難しい選択を迫られています。
プロジェクトでは、いわきの受け入れ先メンバーの方を通じ、楢葉町の方々のハンドメイド和布細工の作品を数点お預かりしています。これを指導されている方からは、2011年3月以来の突然の全町民避難生活、その仮住まいの悲しく不安な日々に、ときには涙ながらに作ったものもあるとうかがいました。ご参考までに写真を少々ご紹介します。
展示の日時と会場は以下のとおりです。
2015年5月13日(水) 13:00~17:00
14日(木) 同上
15日(金) 同上
日本羊毛フェルトクラフト協会渡邉加奈子代表、ペトラ・ファンデンベルフおよび國森は13、14日両日展示会場におります。
会場:HHギャラリー(住所:St.Annahof 6, 2311VA Leiden)
ちなみに、…とてもかわいいユニークなニードルフェルトの作品の数々は、当展終了後、5月24日(日)のジャパンマーケットにて販売予定です。楢葉町の和布細工についても、基本的に同様です。また、ご注文のご希望があればご相談ください。プロジェクトへのメールは、以下の問い合わせアドレスへどうぞお送りください。info*orange-heart.nl
(*を@に変えてご送信ください。日本語はもちろんですが、オランダ語、ドイツ語、フランス語、英語なんでも結構です)